主な種類と特徴

なすは日本で古くから栽培されてきたことから、地方独特の品種も多く見られ、どんな料理とも相性がよいことから日本人にとってはなじみ深い野菜の一つとなっています。国内で栽培されるなすは、果実の大きさと形により分けられ、関東の”卵形なす”、東海・関西の”長卵形なす”、東北と関西以西の”長なす”、九州の”大長なす”を主とし、その他に北陸・京都の”丸なす”、山形の”小なす”等地方独特のものも多く見られます。近年では、栽培が容易なこと、いろいろな用途に向くことから、”長卵形なす”が 全国的に生産されるようになりました。多くの品種は紫色をしていますが、中には白色や緑色をした品種もあります。
*長卵形なす もともとは東海・関西で栽培されていたなすです。果皮が柔らかく、味にくせがないのが特徴で、温暖地・寒冷地関係なく栽培が容易なことから全国的に生産が伸びました。店頭で最もよく見かける品種です。
*長なす 長なすの果実は20~25㎝程で、東北と関西以西で多く作られています。西日本で人気がある品種です。寒冷地で生産されるものは果肉が締まり漬物に、温暖地で生産されるものは果肉が柔らかく焼き物や煮物に向きます。
*米なす アメリカの品種であるブラックビ ューティーをもとに改良・育成され た品種で、へたが緑色をしています。果皮が固く果肉も密で煮崩れしにくいため、詰め物をして煮たり、焼き物にしたりするのに向いた品種です。
*大長なす 大長なすの果実は40~45㎝程と長く、九州で多く栽培されているタイプです。果皮が固く果肉が柔らかいことから、焼き物や煮物に向いた品種です。
*丸なす 米なすより丸く、果肉はきめ細かく柔らかいので田楽や煮物に利用されます。代表品種である京都の賀茂なすは直径12~15㎝、重さ300g程にもなります。
*小なす 長さ3㎝程と小さく、一口なすとも呼ばれます。果実は丸形で皮が柔らかく、種が少ない品種です。辛子漬け等として利用されます。

栄養素・機能性成分

  なすに含まれる成分のほとんどは水分ですが 、ビタミンKやカリウム、葉酸をバランスよく含んでおり、食物繊維が豊富なため生体調整機能に優れているといわれています。この他に、なすの紫色の皮に含まれるナスニン(アントシアニン)やクロロゲン酸と呼ばれるポリフェノール成分は、抗酸化成分として発ガンの抑制、老化の防止、動脈硬化や高血圧の予防等に効果があるといわれています。なすは油と大変相性がよく、油でなすを妙めたり揚げたりすると、なすの味がまろやかになり大変おいしくなります。夏バテ等で体力が落ちている時、旬のなすを上手に料理してスタミナをつけましょう。

選び方

 ヘタが黒く、筋がはっきりしていてトゲが痛いくらいに張っているものは新鮮です。水分が多い野菜なのでハリがあり、実がふっくらと弾力あるものが良品です。皮の色は濃くツヤのあるものがよく、シワがあるものや変色しているものは避けましょう。

保存方法

 気温に弱いので直射日光を避け、涼しい場所で常温保存し、2~3日のうちに使い切ります。それ以上長く保存するなら、水分が蒸発しないように新聞紙でくるみ、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管します。ただし、冷蔵すると果肉も皮も固くなってしまい風昧は落ちてしまうので、新鮮なうちに使いきりましょう。

*このコーナーの文章は、独立行政法人/農畜産業振興機構 「野菜ブック 食育のために」. から引用させていただいています。