主な種類と特徴

日本で栽培されているたまねぎの大部分は黄たまねぎと呼ばれるもので、辛味があり貯蔵性があります。生育に必要な温度と日照時間の関係で、北海道では春に種をまき秋に収穫されますが、本州では秋に種をまき春から初夏にかけて収穫されます。北海道のものは一般に水分の含有量が少なく、やや辛味が強く貯蔵性があり、本州(府県産)のものは水分がやや多く甘みがありますが、貯蔵性はあまりありません。このほか、生食用の赤たまねぎ(紫たまねぎ)等もあります。
*黄たまねぎ  もっとも多く出回っている品種群で、辛みがあり保存性が高いのが特 徴です。北海道の"札幌黄"、本州の"泉州黄" という品種群は、米国から導入されてイエローダンバース系から作られました。 収穫の目安は球が肥大し葉が倒れた頃で、日持ちをよくするために収穫後1か月間程乾燥させて出荷されます。
*赤たまねぎ(紫たまねぎ) 白たまねぎや黄たまねぎと比べて辛味や刺激臭が少なく、水分に富み甘みも多くサラダ用に適した生食用のたまねぎです。赤たまねぎは米国からの輸入物が出回りますが、国内では北海道や静岡県で生産されています。
*葉たまねぎ 早生種の白たまねぎを土寄せし、葉茎を大きくさせ早取りしたものです。 以前は3~5月にねぎの出荷が減少していたことから同時期の代替作物として利用されていました。 ぬたや味噌汁の具に適しています。
*ペコロス(小たまねぎ) 黄たまねぎの苗を密植し成長を抑えながら育てると、直径4㎝ほどの小さなたまねぎが収穫できます。これがペコロスと呼ばれるたまねぎで、シチューやポトフ等煮込み料理を中心に使われています。
*シャロット 黄たまねぎをやや小さくやや細長くしたような形で、中はにんにくのように数個に分球しています。辛味が強いのでみじん切りにして香味野菜として西洋系の肉料理の匂い消しに使われています。 また、スパイスとして東南アジアの料理にも広く利用されています。

栄養素・機能性成分

 たまねぎの独特のにおいの成分は、 主に硫化アリルといってこの物質は調理するとき等に切ると目にしみますが効用もあります。まず、交感神経を刺激して体温を上昇させます。体温の上昇は、風邪のウイルスを退治するマクロファージが活発になることから風邪の予防になり、また、脂肪の燃焼も 促進させます。さらに、殺菌作用があることもわかってい ます。最近、たまねぎが血液をサラサラにするといわれていますが、それは硫化アリルの一種であるプロピルメチル ジスルフィドによるものです。プロピルメチルジスルフィドは、コレステロールの代謝促進や血栓予防に効果があるので、動脈硬化の予防になるといわれています。 プロピルメチルジスルフィドを十分に摂取するためには、たまねぎを切ったあと、そのもとであるチオプロパナールに酵素が働く時間を与えるため、30分程度そのままにします。このチオプロパナールは水に溶けるので、水にさらさないで食べると効果的です。 さらに、たまねぎには、ケルセチンというフラボノイド 色素の一種が含まれています。このケルセチンは、抗酸化作用があるので、発ガンの抑制や動脈硬化の予防をする働きがあると考えられています。

選び方

 ”黄たまねぎ”は、収穫後乾燥させて から出荷するので、表皮がよく乾いてツヤのあるものを選びましょう。頭の部分から傷み始めるので、首が固く締まっているものが良品です。”白たまねぎ”や”赤たまねぎ”は、ずっしりと重みがあるものがよいでしょう。 表面が柔らかく締まりのないものは、中が傷み味が落ちている可能性があります。

保存方法

  腐敗と萌芽を抑制することがポイントです。腐敗は湿度が高いと早く進み、萌芽は休眠(収穫から1~3か月)が破られると常温でも誘発されるので、低温乾燥状態で保存するのが理想的です。日の当たらない通気性のよい所で吊るすのが望ましい保存方法です。 ただし”新たまねぎ”は乾燥させないですぐ出荷されるので、2~3日で食べきるようにしましょう。

*このコーナーの文章は、独立行政法人/農畜産業振興機構 「野菜ブック 食育のために」. から引用させていただいています。