主な種類と特徴

トマトは果皮の色によって、甘みに富み酸味やトマト臭が少なく生食用に利用される桃色系トマト、酸味と甘みが強くジュースや加熱調理用に使われる赤色系トマトおよび黄色系トマトの3つに大別され、このうち日本の生食用トマトとして出回っているのは桃色系トマトです。また、果実の大きさでは、大玉トマト、中玉トマトおよびミ二トマトの3つに分けられます。最近、生産量が増加している食べきりサイズの中玉トマトはミディトマトとも呼ばれます。この他に特別な栽培法ですが、水を極端に抑えることで甘みが増し、糖度が非常に高くフルーツ感覚で食べることのできるフルーツトマトも出回っています。

*トマトは果菜類です。

*完熟系大玉トマト 日本の生食用トマトの主力である大玉桃色系トマトです。畑で味がのるまで完熟させてから収穫できるように品種改良されたトマトで、果肉が緻密で輸送時に裂果しにくく、甘みと酸味のバランスが良いことから、現在もっとも多く出回っています。代表的な品種としては桃太郎、麗容等があります。
*ファーストトマト 熟系大玉トマトが普及する前の代表品種です。先端がとがっているのが特徴で、完熟系トマトの普及により生産量は減少傾向にありますが、果肉が多く、種のまわりのゼリー状部分が少ないため、形が崩れにくい性質をもち、良食味として根強い人気があります。
*中玉トマト(ミディトマト)  食べきりサイズのトマトです。ミディトマトとも呼ばれます。甘みが強く、色もより鮮やかで、主に複数個をパック売りする形で販売されています。 最近、生産量が増加してるタイプのトマトです。
*ミニトマト もともとは飛行機の機内食用として改良された一口サイズの小型トマトで、プチトマトやチェリートマトとも呼ばれます。食べやすさやかわいらしさとともに、お弁当の彩りにも使用されることで消費が伸び、現在では出荷量の1割以上を占めています。
*加工用トマト ジュース、トマトケチャップ、ホールトマトやカットトマト等の缶詰に使用される果肉の固い赤色系トマトです。果肉が厚めで水分が少ないため、貯蔵性に富みます。 また、一株に実る果実が一斉に熟すため、一度にたくさん収穫ができ、ヘタは果実と離れやすいことから加工向きとされています。
*調理用トマト 調理に適している赤色系トマトです。酸味が強く生食には向きませんが、加熱することで甘みや旨みが引き立ちます。しっかりとした肉質で形がくずれにくい特徴をもちます。
*フルーツトマト 特定の品種の名前ではなく、水やりを抑える特別な栽培法で甘みを引き出した完熟型桃色系トマトの呼称 です。普通のトマトが糖度3~5度に対し、7~9度以上と果物並みに糖度が高く、生でフルーツ感覚で食べられるほか、加熱料理にも向きます。

栄養素・機能性成分

 トマトは他の野菜に比べて一度にたくさん食べられるため、栄養を摂取しやすいことが特徴です。鮮やかなトマトの赤色は目を引きますが、この赤色の成分はリコペンで、有害な活性酸素を除去する抗酸化作用があり、老化の進行を抑制するほか、がんや動脈硬化を予防する働きがあります。さらにリコペンは、熱に強く、煮たり焼いたりしても抗酸化力が低下しにくいという長所もあります。また、コラーゲンの生成を促すビタミンCも豊富なため、美肌効果が期待できます。そのほか、体内のナトリウムの排出を促すカリウムも含まれています。トマトの酸味の主な成分であるクエン酸は食欲を増進させる働きがあるため、食欲が低下しがちな暑い時期の食卓に積極的に取り入れると効果的です。ミ二トマトは大玉トマトと比較して、力口テンやビタミンCを多く含んでいます。また、ミ二トマトに多く含まれるカリウムは血圧を正常に保つ作用があります。

*トマトは果菜類です。

選び方

  周年、入手できますが夏場の露地ものは味が良く、値段も手頃です。ヘタがみずみずしい緑色でピンとしていて、皮にツヤがあるものを選び ましょう。全体的に丸く重量感のあるものは、果肉がびっしりと詰まっていて、甘くおいしい証拠です。形が角ばっているものは、中に空洞があることが多いので注意しましょう。また、切った時に断面のゼリー部分がぎっしりと詰まったものは、糖度が高くおいしいトマトです。

保存方法

 中南米原産なので乾燥と高温には耐えられますが、低温には弱い野菜です。なすやきゅうり、メロンと同じで5°C以下では低温障害が出てしまいます。完熟したトマトはポリ袋やパックのまま冷蔵庫の野菜室で保存可能ですが、青い部分が残っている未熱なトマトは貯蔵適温が15~25°Cと高いので、冷蔵庫には入れずに常温で追熟させます。

*このコーナーの文章は、独立行政法人/農畜産業振興機構 「野菜ブック 食育のために」. から引用させていただいています。